この春の憂いを乗り切るには
どうする、助けになるのは
なに、それは私自身
引きこもっていて、しばらく外へ
出なかったら、春はどんどん
駆け足になっていた
木偶の棒のように立っていた
街路樹の冬がれの銀杏の木
芽吹きが始まっていて
若葉が天にむかって
ひろがっていた
はっと息を呑むような
青い芽を伸ばして道路を
緑に包んでいた
人間がどんな気持ちでも
季節は動いていく
青い風が若い葉をのばした
木々をゆらゆら揺らす
日本はどこかで地震が起こる
人間の気持ちには関係なく
いつどこでなにがおこるか
これも自然の営みの地震
季節の移ろいも自然の営み
こうして、地球の歴史が
刻まれていく